小児整形外科
- 2015.09.9|【整形外科】診療内容
当院では下記の小児整形疾患などに対応し、治療・手術を行っております。
- 股関節脱臼
- 内反足
- ペルテス病
- 斜頚
・・・ その他
※疾患によっては、できるだけ早期の治療開始が有効です!
股関節脱臼
「股関節脱臼」は以前は「先天性股関節脱臼」という病名が使われてきました。しかし必ずしも先天性ではなく、むしろ後天性に発生することが多く、抱き方や育児習慣で予防できる病気です。出生1000人に1~2人で、女児が男児の7~8倍多く発生します。
また、寒い時期に生まれた赤ちゃんもあし伸ばした姿勢のまま、おくるみでくるんでしまうために脱臼の割合が多いです。
- オムツ交換時に股が開きにくい
- 太もものしわや寝せた時のあしの位置に左右差がある
- 向き癖がある
上記の場合は受診をお勧めします。
育児指導
整形外科では受診時、育児指導を行っています。
・抱き方
・おむつの当て方
・抱っこひも、おんぶひもの選び方
・スリングの使い方 など
赤ちゃんの正しい抱き方
産後直後から上の図のように、足をM字型にしてタテ抱きで、あしを広げて抱っこをすることで、股関節脱臼を防ぐことができます。首が据わってない時は、手のひらで首をささえ、腕で上半身を支えるように抱っこします。
授乳時は短時間なのでその間はヨコ抱きでも構いませんが、家族みなさんでタテ抱きの習慣をつけましょう。
抱っこひも・スリングも同様で新生児期から上の図のようなタテ抱きのタイプを選びましょう。
専門医による診察
脱臼は無くても、専門医による診察、超音波検査を受けましょう。レントゲン検査を行うこともあります。
臼蓋形成不全(大腿骨頭を入れる骨盤の受け皿の出来が不十分なこと)は分かりにくく、将来症状を起こすことがあるので小児整形外科医による診察をすることをおすすめします(特に女児)。
当院では低線量でのレントゲン撮影を行っています。
詳しくは診察時にご相談下さい。
内反足
生まれつき足の裏全体が内側に向いている状態です。出生の約1000人に1人の割合で発生します。
変形は、いろいろな組み合わせがあり、一般的には、内足、尖足、内転、凹足の変形を同時に伴っていることが多いです。
生後、できるだけ早い時期から治療を開始することが理想です。
治療は、まず矯正ギプスを週に1回程の間隔で巻き直し、矯正が出来たら、その後は装具治療となります。歩き初めたら、就寝時のみ装具装着となります。
成長期は再発の可能性があり、長期に根気強く続けることが必要です。
Ponseti法(ポンセッティ法)
当院はPonsetii法(ポンセッティ法)による治療を行なっています。
以前より手術をすることが少なくなりました。
治療効果は個人によって異なりますのでまずは診察時にご相談ください。
詳しくは診察時にご相談下さい。
ペルテス病
子どもにみられる股関節の病気で、男の子に多くみられ、なんらかの原因で大腿骨頭に血行障害が起こり骨頭が変形してくる病気です。症状としては、股関節痛や膝の痛みを訴える事もあります。
適切な治療をしないと、将来痛みや足の長さに違いがでて歩行に支障をきたす事があります。
治療は免荷(体重をかけない)が必要です。装具療法(Pogo-Stick装具)が主で、当院でも以前は使用していましたが、簡単に付け外しができるため、免荷が出来ずに治療効果が不十分なことがあり、現在はA-キャスト(当院オリジナル装具)で行っています。
子供の病気なので、できるだけ手術をしないで入院もせず、通院で治すためにショートAキャストと車いすを組み合わせた治療を行っています。
車いすを使用して通園・通学も可能です。入浴・プールも入れます。
上の写真は学校でプールの授業を楽しんでいる一枚です。
詳しくは診察時にご相談ください。
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